いよいよ開幕する伊勢志摩サミットだが、オバマ大統領の広島訪問なども控えており、戦後70年を経過した日本にとっては従来のサミットよりも意味合いの深いものとなるだろう。オバマ大統領は核なき世界をスローガンに掲げてノーベル平和賞を受賞したくらい平和主義者というイメージが強い。イラクからの米軍撤退なんかも単に米軍の合理的行動を睨んでのこと以上にオバマ大統領の感情から来ているものもあるのではないだろうか。伊勢志摩サミットでは経済問題をはじめ、北朝鮮や中国問題も話し合われるだろう。いま日本の首相は非常に外交安全保障にしっかりとした考えを持っておられる方なので、観客席でみているこちらとしても安心できる。ただし経済の方は少し弱いので、しかるべきブレーンが必要だと思う。日本が世界をリードするにはやはりある程度の責任を伴った行動が要求されるので、新安保法なども成立した今本来普通の国が行っている外交が展開できるようになればそれが望ましいだろう。もちろん東アジア情勢は緊迫しているので、慎重に問題にあたってもらいたいし、必要以上に中国などを刺激するのはよろしくないと思うので、自国民の生命と財産を守るという観点から安倍外交を展開してもらいたい。

オバマ大統領の任期があと一年を切っている。思えば今から7年前に熱狂的な支持をもって迎えられた政権だったが、予想通りイラク戦争や金融危機の後遺症に悩まされ続けた政権だったともいえる。イラク戦争はその後イラクからの米軍撤退ということもあってイラクの治安悪化につながりISの脅威を招いてしまった。金融危機はQE政策という量的緩和政策で何とか乗り切りアメリカ経済は回復に向かっている。アジアリバランスを謳い中東中心外交からアジア太平洋中心外交に展開したのも、中国の軍事的台頭に対抗してである。このオバマ政権を引き継ぐのがクリントン候補か、トランプ候補になる見通しなので、今後のアメリカ政治をこの一年間の大統領選を通じて見守っていきたい。

やっちゃんこと宮島康壽です。この度やっちゃんの経済教室並びにやっちゃんのエコノミスト日記の新たな兄弟ブログを開設することにしました。今回は政治学がテーマですので、若干畑が違う分野なので経済ブログほどは更新回数は多くないと思うのですがよろしくお願いします。

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